結果について・特定保健指導
検査結果を“健康づくり”に生かしましょう!
人間ドックや健康診断を定期的に受けることはとても大切です。そして、「受けて終わり」にするのではなく、ぜひそれを機にご自身の生活習慣を見直してください。結果から病気の兆候を発見し、その根本にある生活習慣を改善することが何よりも重要です
特定保健指導について
特定健診の結果に基づき、生活習慣病のリスクが高いと判断された人(40~74歳)に対して、保健師、管理栄養士が生活習慣の改善をサポートする制度です。個別面談を通じて、対象者一人ひとりにあわせた生活改善の目標設定や食事、運動などの行動計画を立て、その実行支援をします。
★健診結果の読み解き方(チェックポイント)
★判定結果の見方
| 判定 | 判定の意味 |
|---|---|
| 異常なし | 基準値の範囲内で、異常はみられません。 |
| 心配なし | ごく軽い異常(変化)がみられますが、日常生活は差し支えありません。 |
| 経過観察 | 来年もドックや健診(検診)を受け、変化がないかチェックしてください。 |
| 要注意 | 食生活の改善や適度な運動を心がけるなど、生活習慣の見直しと改善に積極的に取り組みましょう。来年もドックや健診(検診)を受け、取り組みの効果を確認しましょう。 |
| 再検査 | 指示された期間、生活改善をした上で再検査をお受けください。胸部、腹部超音波検査等の画像所見については、指示された期間をおいて再検査をお受けください。所見に変化が見られるか確認します。 |
| 要精密検査 | 念のため詳しい検査を受け、治療が必要でないか確認してください。 |
| 要受診 | 医師による管理が必要な状態と考えられます。早急に医療機関に受診して、医師に御相談ください。 |
| 治療継続 | 現在治療中もしくは経過観察中の所見です。引き続き、医師による治療・管理を続けてください。 |
各種検査項目の説明
検査項目ごとの結果の見方として、解説を紹介します。お手元の結果表と併せてご参照ください。基準範囲や基準値については結果表をご参照ください。
ページの目次
・身体測定 ・血圧 ・尿 ・血液 ・肺機能 ・眼 ・聴力
・聴打診 ・心電図 ・腹部超音波 ・胸部 ・上部消化管 ・便
・前立腺 ・婦人科検診(子宮・乳)
身体計測
| 検査項目 | 解 説 | 備 考 |
|---|---|---|
| 身長体重BMI | BMIは体格を判定する指数で体重(㎏)÷身長(m)÷身長(m)で求められ、これが22前後の人が病気になりにくいと言われています。尚、BMIが25.0以上は肥満です。 | ★要注意判定の方、体重増加が気になる方は→こちらへ(PDF) |
| 腹囲 | 男性85cm以上、女性90cm以上は内臓脂肪型肥満が疑われます。内臓脂肪は生活習慣病を発症させる率が非常に高いと言われています。 |
- やせ気味の方は、身体の調子が悪いようでしたら受診してください。
血圧
| 検査項目 | 解 説 | 備 考 |
|---|---|---|
| 血圧 | 血圧は、心臓が全身に血液を送り出すときに、血管の壁に与える圧力のことです。収縮期血圧(上の血圧)は、心臓が血液を送り出すために縮まったときの圧力で、血管に最も強い圧力がかかります。拡張期血圧(下の血圧)は、心臓が元に戻った時の圧力のことです。高血圧では血管に過度な圧力がかかり続けるため、動脈硬化が早く進行します。高血圧により動脈硬化や心臓への圧力が進行すると、心筋梗塞や脳梗塞、脳出血や大動脈瘤破裂などのような重大な病気が起こります。 | ★血圧が高めの方は→こちらへ(PDF) |
- 血圧が高めで気になる方は、まず家庭血圧の測定をお勧めします。頭痛、肩こり、その他自覚症状があれば、受診してください。
尿検査
| 検査項目 | 解 説 | 備 考 |
|---|---|---|
| 尿蛋白 | たんぱく質は腎臓でろ過されたあと、尿細管で再吸収されるため、尿として排泄されるのはごくわずかです。尿中のたんぱく質が増加していると、腎臓の機能が低下している疑いがあります。腎炎、ネフローゼなどで陽性になります。 | |
| 尿潜血 | 尿中に血液が排泄されるときは尿路の炎症(腎炎、膀胱炎、尿道炎等)や結石症、腫瘍などの病気が考えられます。 |
- 赤い尿や腹痛などの自覚症状があれば、受診してください。
血液検査
| 検査項目 | 解 説 | 備 考 |
|---|---|---|
| 血液検査 | 肝臓・腎臓の異常、貧血、糖尿病、脂質異常などを調べます。 |
糖代謝検査
| 検査項目 | 解 説 | 備 考 |
|---|---|---|
|
尿糖 血糖 HbA1c 糖負荷試験 |
これらは糖尿病の早期発見のための検査です。血糖値が高い場合は、糖尿病が疑われます。また、HbA1cは長期(2~3ヶ月)の血糖値を反映し、糖負荷試験は糖尿病の診断に用いられます。高血糖が何年もの間治療されないままでいると、血管が傷ついて将来的に心筋梗塞や脳梗塞、失明や腎不全(人工透析)、足の切断といった糖尿病の慢性合併症が起きてしまいます。 | ★糖代謝が気になる方は →こちらへ(PDF) |
脂質
| 検査項目 | 解 説 | 備 考 |
|---|---|---|
|
総コレステロール
|
脂質は、食習慣、家族性、糖尿病、肥満、甲状腺疾患などに伴い変動します。 | ★脂質が気になる方は →こちらへ(PDF) |
| HDLコレステロール | 俗に善玉コレステロールとも呼ばれ、動脈硬化を予防します。肥満や運動不足、喫煙により低下します。 | |
| LDLコレステロール | 俗に悪玉コレステロールとも呼ばれ、過食や高脂肪食、運動不足等で上昇します。上昇すると動脈硬化を促進させ、脳梗塞や心筋梗塞のリスクが高まります。 | |
| 中性脂肪 | 食事やアルコールの過飲で上昇し、食後の値は不正確です。 |
肝機能
| 検査項目 | 解 説 | 備 考 |
|---|---|---|
|
AST(GOT) ALT(GPT) ALP γ-GT |
急性肝炎、慢性肝炎、脂肪肝、肝硬変、胆石などで上昇します。 γーGTはアルコール性肝障害で上昇することが多いです。 | ★肝機能が気になる方は →こちらへ(PDF) |
|
総ビリルビン LD(LDH) |
ビリルビンは、黄疸の早期発見に役立ち、LDは心臓、肺、肝臓、血液などの細胞の損傷で高くなります。但し、ビリルビン、LDは体質的に高い場合もあります。 | |
| コリンエステラーゼ | 慢性肝炎や農薬中毒などで低下し、脂肪肝などで増加します。 | |
| 総蛋白 A/G比 アルブミン |
血清蛋白にはアルブミンとグロブリンがあります。栄養障害やネフローゼ、肝硬変、血液疾患等で変動します。 | |
肝炎
| 検査項目 | 解 説 | 備 考 |
|---|---|---|
|
HBs抗原 HBs抗体 HCV抗体 |
B型、C型肝炎ウイルスの感染の有無や抵抗力を調べます。 |
膵臓
| 検査項目 | 解 説 | 備 考 |
|---|---|---|
| アミラーゼ | 膵炎や膵癌(腫瘍)などで上昇します。 |
- 数値がやや高めの方。アルコ-ルの多い方は、アルコ-ルを控えて下さい。また嘔吐、腹痛などがあれば受診して下さい。
腎機能
| 検査項目 | 解 説 | 備 考 |
|---|---|---|
| クレアチニン | 老廃物の一種で腎臓の排泄機能が低下すると、血液中に増加します。クレアチニンは脱水や筋肉量が多い場合でも多く見られます。 | ★腎機能が気になる方は →こちらへ(PDF) |
| e-GFR | 血清クレアチニン値、性別、年齢から推測される糸球体ろ過量の推測値です。腎臓の機能が低下すると下がります。むくみなどの症状があれば受診して下さい。 | 尿素窒素 | 腎臓病や脱水などで高値になります。 |
尿酸
| 検査項目 | 解 説 | 備 考 |
|---|---|---|
| 尿酸 | 腎機能の低下やアルコールの多飲、肥満でも上昇します。尿酸は、細胞が新陳代謝をした後に残る「燃えカス」で、細胞内のたんぱく質である「プリン体」から生じます。排泄が上手くいかないと、血液中に尿酸があふれ高尿酸血症から痛風や尿路結石、腎臓障害などが起こります。 | ★尿酸が気になる方は →こちらへ(PDF) |
貧血検査
| 検査項目 | 解 説 | 備 考 |
|---|---|---|
|
赤血球 ヘモグロビン ヘマトクリット |
鉄摂取不足による貧血や、胃潰瘍や痔、子宮筋腫、がんなどで出血している時、妊娠中や産後間もないときなどにも貧血になります。多血傾向がある方、脱水傾向にありますので、水分をよく取るようにして下さい。多血症は、ストレスや喫煙、肥満などが要因となることがあり、肺などの慢性疾患患者、腫瘍性疾患患者などにも起こりやすくなります。 | ★貧血が気になる方は →こちらへこちらへ(PDF) |
| 血沈 | 炎症性の病気、貧血、がん、膠原病などで亢進します。 |
血小板
| 検査項目 | 解 説 | 備 考 |
|---|---|---|
| 血小板 | 減少すると血液が固まりにくくなります。慢性肝炎、肝硬変などで減少することもあります。 |
白血球
| 検査項目 | 解 説 | 備 考 |
|---|---|---|
|
白血球
|
細菌感染症や腫瘍、白血病や炎症などで増加し、ウイルス感染等で減少することがあります。熱がある場合は受診してください。 白血球が多めの方、喫煙する方はたばこを控えましょう。 |
血清
| 検査項目 | 解 説 | 備 考 |
|---|---|---|
|
RF
|
リウマチをはじめとする様々な膠原病で高値になりますが、リウマチでなくとも高値となることもあります。 | |
| CRP | 細菌やウイルス感染、炎症がないかを調べます。 | |
|
RPR TPPR |
梅毒・肝疾患・膠原病、血栓症などのとき、陽性に出ることがあります。 |
呼吸機能検査(肺活量検査)
| 検査項目 | 解 説 | 備 考 |
|---|---|---|
| %肺活量 | 性別・年齢・身長から算出された予測肺活量と比較して肺活量を調べます。%肺活量の低下は 拘束性肺疾患の疑い(間質性肺炎や肺線維症など)があります。 | |
| 1秒率 | 肺活量を測定する時、最初の1秒間に何%の息を吐き出せるか調べます。一秒率の低下は 閉塞性肺疾患の疑い(慢性気管支炎や気管支喘息など)があります。 |
眼
| 検査項目 | 解 説 | 備 考 |
|---|---|---|
| 視力 | 近視、乱視などや、白内障があると低下します。 | |
| 眼圧 | 高値の場合、緑内障の可能性があります。 | |
| 眼底検査 | 眼底の血管を見て動脈硬化の程度を調べます。併せて緑内障や糖尿病性網膜症等の有無をみます。 |
- 精密検査を勧められた方、眼底に異常がないかご確認ください。眼科では瞳孔を開いて検査することもありますので、自家用車、自転車等でのご来院を避け、公共機関をご利用ください。
聴力
| 検査項目 | 解 説 | 備 考 |
|---|---|---|
| 聴力検査 | 1000HZ(日常会話の音域)と4000HZ(高音域)を調べ、難聴などの有無をみます。 |
診察
| 検査項目 | 解 説 | 備 考 |
|---|---|---|
| 聴打診 | 心疾患、肺疾患、頚部の疾患等の有無をみます。 |
心電図
| 検査項目 | 解 説 | 備 考 |
|---|---|---|
| 心電図 | 狭心症など、心筋障害の有無、心臓の位置異常、心肥大の有無、不整脈、心臓のなかの刺激の伝わり方、脈の速さや乱れの有無などをみます。 |
腹部超音波検査
| 検査項目 | 解 説 | 備 考 |
|---|---|---|
| 腹部超音波検査 | 肝臓、胆嚢、腎臓などの腫瘍や結石、大動脈瘤の有無を検査します。 |
胸部
| 検査項目 | 解 説 | 備 考 |
|---|---|---|
| 胸部X線喀痰細胞診 | 結核、気管支炎、気管支拡張、肺気腫、肺がんの有無をみます。また喀痰検査は喀痰中の異常細胞(がん細胞など)の有無を調べます。 |
上部消化管
| 検査項目 | 解 説 | 備 考 |
|---|---|---|
| 上部消化管X線上部消化管内視鏡 | 食道、胃、十二指腸のがん、潰瘍、ポリープなどの有無をみます。 |
- 萎縮性胃炎はピロリ菌感染による場合が多く、胃癌リスクです。未除菌の方にはピロリ菌検査をお受け頂くことをお勧めします。除菌後の方も定期的な検診が必要です。
便
| 検査項目 | 解 説 | 備 考 |
|---|---|---|
| 便潜血 | 消化管からの出血の有無で大腸がんや大腸ポリープ等を見つけます。 |
前立腺
| 検査項目 | 解 説 | 備 考 |
|---|---|---|
| PSA | 前立腺がんの腫瘍マーカーです。前立腺がんの他、前立腺肥大や前立腺炎等で上昇します。 |
婦人科検診
| 検査項目 | 解 説 | 備 考 |
|---|---|---|
| 子宮頸がん細胞診内診 | 内診により、子宮筋腫などの婦人科疾患の有無を診察し、併せて、子宮頚部の細胞を検査し、がんの有無を調べます。 | |
| 乳房マンモグラフィー乳房触診乳房エコー | 乳がんや乳腺腫瘍の有無を調べます。 |
- 心配なしや要経過観察判定だった方は所見がありますが、ただちに精密検査を受ける必要はありません。自覚症状が出現しなければ、定期的な検診での経過観察をして下さい。
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特定保健指導
特定健診の結果から下記に該当する生活習慣病のリスクが高いと判断された方に対し行われるものです。
*対象者は?*
特定健診の結果から判定します。
中央配置の角丸レイアウト
年齢:40~74歳
▼
リスク群
腹囲
BMI
血糖
脂質
血圧
喫煙
▼
判定
▼
保健指導必要度★★
動機付け支援
保健指導必要度★★★
積極的積極的支援
*すすめ方*
中央配置の角丸レイアウト
保健指導必要度★★
<動機づけ支援>
支援スタート
【初回面接】
目標決定、行動計画作成
▼
▼
3か月後
【最終評価】
成果の振り返り
(面接・電話・メール等)
保健指導必要度★★★
<積極的支援>
支援スタート
【初回面接】
目標決定、行動計画作成
▼
▼
1,2か月後
【中間評価、取組進捗確認】
行動計画の進捗状況
(面接・電話・メール等)
▼
▼
3か月後
【最終評価】成果の振り返り
(面接・電話・メール等)
●健診結果についてのお知らせ●
- 毎年判定基準の見直しをしております。前回と同じ値であっても判定が異なる場合がありますので、ご了承ください。
- 当センターのALPは2020年度から、IFCC測定法へ変更しています。(2019年度以前はJSCC測定法)。測定値が1/3程度の数値となり、基準値も変更となります。比較する際はご注意ください。
- 浜松市がん検診(肺がん・胃がん・乳がん検診)をご利用いただいた場合、当院の医師が判定した後、浜松市医師会で再読影し最終判定となるため、最終結果が確定するまでに時間がかかっており、発送までに1ヶ月以上かかる場合があります。ご了承ください。
特定健診の結果から下記に該当する生活習慣病のリスクが高いと判断された方に対し行われるものです。
動機付け支援
積極的積極的支援
<動機づけ支援>
【初回面接】
目標決定、行動計画作成
【最終評価】
成果の振り返り
(面接・電話・メール等)
<積極的支援>
【初回面接】
目標決定、行動計画作成
【中間評価、取組進捗確認】
行動計画の進捗状況
(面接・電話・メール等)
【最終評価】成果の振り返り
(面接・電話・メール等)
●健診結果についてのお知らせ●
- 毎年判定基準の見直しをしております。前回と同じ値であっても判定が異なる場合がありますので、ご了承ください。
- 当センターのALPは2020年度から、IFCC測定法へ変更しています。(2019年度以前はJSCC測定法)。測定値が1/3程度の数値となり、基準値も変更となります。比較する際はご注意ください。
- 浜松市がん検診(肺がん・胃がん・乳がん検診)をご利用いただいた場合、当院の医師が判定した後、浜松市医師会で再読影し最終判定となるため、最終結果が確定するまでに時間がかかっており、発送までに1ヶ月以上かかる場合があります。ご了承ください。



