人間ドック・健診結果の見方
検査結果を“健康づくり”に生かしましょう!
人間ドックや健康診断を定期的に受けることはとても大切です。そして、「受けて終わり」にするのではなく、ぜひそれを機にご自身の生活習慣を見直してください。結果から病気の兆候を発見し、その根本にある生活習慣を改善することが何よりも重要です
★健診結果の読み解き方(チェックポイント)
*ポイント1*
“健康な状態の目安”である「基準値」と自分の検査値を比べてみる▼
ご自身の結果の左側に、基準値が表示されています。ただし、健康であっても一部には基準値を外れている人もいますし、受診日の体調や環境、健診前の行動等によって、一時的に外れることもあります。
★判定結果の見方
*ポイント2*
「再検査」「精密検査」「受診」判定の項目がないかチェック▼
異常が疑われたら、必要な検査を受けて確認することが大切です。自覚症状がないからと言ってそのままにしてしまうと、病気が進行してしまう可能性があります。必ず医療機関に受診し、ご相談ください。
判定 | 判定の意味 |
---|---|
異常なし | 基準値の範囲内で、異常はみられません。 |
心配なし | ごく軽い異常(変化)がみられますが、日常生活は差し支えありません。 |
経過観察 | 来年もドックや健診(検診)を受け、変化がないかチェックしてください。 |
要注意 | 食生活の改善や適度な運動を心がけるなど、生活習慣の見直しと改善に積極的に取り組みましょう。来年もドックや健診(検診)を受け、取り組みの効果を確認しましょう。 |
再検査 | 指示された期間、生活改善をした上で再検査をお受けください。胸部、腹部超音波検査等の画像所見については、指示された期間をおいて再検査をお受けください。所見に変化が見られるか確認します。 |
要精密検査 | 念のため詳しい検査を受け、治療が必要でないか確認してください。 |
要受診 | 医師による管理が必要な状態と考えられます。早急に医療機関に受診して、医師に御相談ください。 |
治療継続 | 現在治療中もしくは経過観察中の所見です。引き続き、医師による治療・管理を続けてください。 |
*ポイント3*
経年変化をみる▼
1回の検査結果の数値だけでなく、年ごとの変化がないかどうかにも注目しましょう。数値が基準値の範囲内であっても、前回より悪くなっている場合には、注意が必要です。日頃の生活習慣を見直し、改善に努めましょう。毎年受ける健診結果は、ぜひファイル等にまとめて保存しておきましょう。
*ポイント4*
家族の結果もチェック▼
高血圧、脂質異常症、糖尿病、がん等は、遺伝性の病気の可能性があります。家族の結果とも比べてみましょう。また、遺伝性ではなくても家族どうしは生活習慣が似ているため、同じような病気の要因を抱えている可能性があります。
各種検査項目の説明
検査項目ごとの結果の見方として、解説を紹介します。お手元の結果表と併せてご参照ください。基準範囲や基準値については結果表をご参照ください。
ページの目次
・身体測定 ・血圧 ・尿 ・血液 ・肺機能 ・眼 ・聴力
・聴打診 ・心電図 ・腹部超音波 ・胸部 ・上部消化管 ・便
・前立腺 ・婦人科検診(子宮・乳)
身体計測
検査項目 | 解 説 | 備 考 |
---|---|---|
身長体重BMI | BMIは体格を判定する指数で体重(㎏)÷身長(m)÷身長(m)で求められ、これが22前後の人が病気になりにくいと言われています。尚、BMIが25.0以上は肥満です。 | ★要注意判定の方、体重増加が気になる方は→こちらへ(PDF) |
腹囲 | 男性85cm以上、女性90cm以上は内臓脂肪型肥満が疑われます。内臓脂肪は生活習慣病を発症させる率が非常に高いと言われています。 |
- やせ気味の方は、身体の調子が悪いようでしたら受診してください。
血圧
検査項目 | 解 説 | 備 考 |
---|---|---|
血圧 | 血圧は、心臓が全身に血液を送り出すときに、血管の壁に与える圧力のことです。収縮期血圧(上の血圧)は、心臓が血液を送り出すために縮まったときの圧力で、血管に最も強い圧力がかかります。拡張期血圧(下の血圧)は、心臓が元に戻った時の圧力のことです。高血圧では血管に過度な圧力がかかり続けるため、動脈硬化が早く進行します。高血圧により動脈硬化や心臓への圧力が進行すると、心筋梗塞や脳梗塞、脳出血や大動脈瘤破裂などのような重大な病気が起こります。 | ★血圧が高めの方は→こちらへ(PDF) |
- 血圧が高めで気になる方は、まず家庭血圧の測定をお勧めします。頭痛、肩こり、その他自覚症状があれば、受診してください。