皮膚科
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医師紹介
診療副部長
石部 純一 Junichi Ishibe
専門分野 | 皮膚科一般 |
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専門医・認定医 | 日本皮膚科学会皮膚科専門医 |
業績など |
副医長
渋谷 千加 Chika Shibuya
専門分野 | 皮膚科一般 |
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専門医・認定医 | |
業績など |
診療方針
「皮膚に生じたものは何でもみます」という方針で診療にあたっています。皮膚および粘膜に生じる様々な病変や、感覚の異常(痒み、痛みなど)を対象としますので、多岐にわたる疾患、病態が含まれます。皮膚だけの問題ではない場合もあり、他科と連携をとり診療を進めることも多いです。入院治療も積極的に行っており、令和2年度の入院患者は、計131名で、主な内訳は、水痘・帯状疱疹、単純ヘルペス感染症42名、丹毒・蜂窩織炎30名、薬疹・中毒疹6名、自己免疫性水疱症4名、蕁麻疹4名、熱傷4名、アトピー性皮膚炎3名、褥瘡・皮膚潰瘍3名、尋常性乾癬2名、急速進行性円形脱毛症1名、その他32名でした。
また、皮膚組織試験採取(皮膚・筋肉生検術)、皮膚腫瘍摘出術、皮膚悪性腫瘍切除術も積極的に行い病理組織検査による診断確定に努めています。
こんな検査や治療を行っています
貼布試験(パッチテスト)及び光貼布試験
接触皮膚炎(かぶれ)や光接触皮膚炎(光かぶれ)の原因を明らかにするための検査です。顔面の治りにくい皮疹では、化粧品や、外用剤などによるかぶれや光かぶれが原因の方がよくみられます。背部に、疑わしいもの(化粧品、外用剤、金属など)を貼り付け、48時間後に判定します。光貼付試験では、取り外した後に、紫外線を照射し、24-48時間後に判定します。
※平成28年4月より、「パッチテストパネル」を用いた貼付試験も開始しました。これは、JSA(ジャパニーズスタンダードアレルゲン;日本人にとって接触皮膚炎の原因となることが多く、貼付試験をするうえで有用な25種のアレルゲンを厳選してシリーズとしているもの)のうちの22種類のアレルゲンを一挙に検査することができます。原因不明の湿疹病変を繰り返す方では、原因が特定できることがあり、有用な検査です。 |
真菌検査(直接鏡検、培養法)
鱗屑、毛髪、爪甲などを材料として行います。足白癬(みずむし)や爪白癬、カンジダ症などの診断に必須です。
皮膚生検
病変部の皮膚の一部を採取し、組織学的な特徴をみる検査です。
臨床像だけでは診断がつかない場合に診断の確定のために行います。
ダーモスコピー
色素性病変の詳細な観察を目的に行います。色素性母斑(ホクロ)、脂漏性角化症、皮膚線維腫、青色母斑などの良性疾患と悪性黒色腫、基底細胞癌などの悪性腫瘍との鑑別に役立ちます。
冷凍凝固法(液体窒素を用いて行う)
ウイルス性疣贅や良性腫瘍、一部の悪性腫瘍の治療に用います。
紫外線照射法(Narrow-band UVB & UVA)
尋常性乾癬、類乾癬、菌状息肉症、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症、尋常性白斑などの治療に用います。
エピペンの処方
食物やハチ毒などで、アナフィラキシー症状(呼吸困難、血圧低下、嘔吐、意識障害などの全身症状)を生じた既往のある方や起こすおそれのある方に、アドレナリン自己注射薬(エピペン)を処方します。
その他のトピックス
帯状疱疹予防のための水痘ワクチンの接種
帯状疱疹は、50歳以上の年代での発症が約7割を占め、抗ウイルス剤を使用しても①60歳以上②三叉神経領域③基礎疾患(特に糖尿病)合併例、で神経痛のコントロールが難しいことが多いです。2005年に、「帯状疱疹の発症予防および帯状疱疹後神経痛の予防に水痘ワクチンが有用」という論文が米国から報告されました。この報告を基に、米国では2006年に「帯状疱疹ワクチン(水痘ワクチンと同じもの)」が承認されましたが、日本では2016年に漸く「水痘ワクチン」に「50歳以上の者に対する帯状疱疹予防」の効能が追加されました。当科では既に2006年から希望者にワクチン接種を始めておりますが、周知されておらず、罹患後の患者様から「接種しておけば良かった」という声をよく聞きます。対象となる年代の皆様は一度接種についてご検討ください。
アトピー性皮膚炎に対する生物学的製剤による治療
2018年4月に難治性のアトピー性皮膚炎の治療に、抗ヒト IL-4/13モノクローナル抗体の使用が承認されました。従来の治療で症状の改善がみられない場合には、ぜひご相談ください。
乾癬の治療
乾癬の治療については、従来からの外用治療、光線治療、内服治療に加え、新たに内服薬(アプレミラスト)や注射薬(抗TNF-α抗体、抗IL-12/23抗体、抗IL-17抗体、抗IL-17受容体抗体、抗IL-23抗体)が開発され、効果が認められております。難治な症状に悩んでおられる場合には受診してください。症状に応じて治療法を検討致します。
難治性蕁麻疹の治療
難治性蕁麻疹に対し、抗IgE抗体による治療が認可され、効果を発揮しています。通常の治療を行っても皮疹の新生が続く場合には、適応となりますので、ご相談ください。