乳がん検査について

乳がんは増えている

乳がんは、日本女性がかかる割合がトップであり、増加の一途をたどっています。現在では12人に1人の割合で、乳がんになると言われています。しかし、早期に発見できれば治りやすいがんでもあります。

 

当院は認定を取得している病院です

当院は、マンモグラフィ検診精度管理中央委員会の認定を取得している病院です。

また、医師も読影の認定を持っており、同じく認定を持った女性の技師が撮影を担当しています。

検査について心配なことや気になることがありましたら、お気軽にご質問ください。

 

マンモグラフィ検診精度管理中央委員会(外部リンク)

認定施設、撮影認定診療放射線技師、読影認定医師のリストが都道府県別に掲載されています。

 

乳がんの検査方法

 

視触診

乳房の引きつれやくぼみ、しこりがないか、リンパ節は腫れていないか、乳頭からの分泌物がないかを、手で触って確認します。

 

マンモグラフィ(乳房X線検査) *検査は女性の放射線技師のみが対応します。

まんも
乳房専用のX線撮影のことです。

乳房を挟みながら圧迫して薄くのばし、上下方向と斜め左右方向から撮影します。

触診ではわからない小さなしこりや、しこりを作らない乳がんを見つけることもできます。また早期の乳がんに特有な所見である石灰化の発見に有用な検査です。

また、当院では、マンモトーム生検を行っています。

マンモトーム生検とは、撮影乳房X線装置で病変部を確認しながら針を刺して、組織の一部を採取します。一回の穿刺で、ほぼ確実な診断が可能です。

 

超音波検査 *検査は女性の臨床検査技師のみが対応します。

乳房に超音波をあて、はねかえってくる反射波を画像化した検査です。

乳房の内部の構造を観察しながら、触診では検出できない小さな病変を見つけることができます。痛みはなく、X線を使わないので、何度でも検査を受けられ、妊娠中でも検査が可能です。

 

CT・MRI検査 *MRI検査は女性の放射線技師が対応します。

CTはX線、MRIは磁場を用いて検査します。

乳がんなどの腫瘍の広がりや正確な位置を把握するためにおこないます。

 

<Q&A>

マンモグラフィに関するよくあるご質問をまとめました。

 

Q1.どうして圧迫しなければいけないの?まんも2

乳房を圧迫して、薄く均等にすることで、乳房の中をより鮮明にみることができます。また少ないX線の量で撮影することができます。

 

Q2.痛いの?

圧迫することにより、痛みをともなうことがあります。痛みの感じ方は人により様々ですが、生理から一週間くらい後の、乳房が柔らかい時期に検査を受けることで、痛みが和らぐと言われています。痛みが我慢できなければ、遠慮しないで撮影技師に伝えて下さい。

 

Q3.どのくらいの頻度で受ければいいの?

最低でも二年に一度、できれば一年に一度受けるようにしましょう。

 

Q4.毎年検査を受けても、放射線は身体に危険ではないの?

一回の撮影で乳房が受ける放射線の量は、東京~ニューヨーク間の飛行機の中で受ける宇宙からの自然放射線よりも少ないと言われています。

また、マンモグラフィで受ける放射線の量(1~3ミリグレイ)は、妊婦のお腹の中の胎児が(奇形などの)影響を受ける量(100ミリグレイ)に比べると、はるかに少ない量ですし、乳房はお腹から離れているので、さらに影響は少なくなります。

 

Q5.マンモグラフィと超音波検査、どちらを受けたほうがいいの?

マンモグラフィは石灰化の描出、超音波検査は小さな腫瘤の描出に優れています。

閉経前の高濃度乳房の人では、マンモグラフィより超音波のほうが分かりやすい場合もあります。しかし、検診での有効性が証明されているのは、現在のところマンモグラフィだけです。

 

Q6.マンモグラフィの検査を受けたいけど、どうしたらいいの?

症状のある方は、まず外科外来への受診となります。(TEL 053-453-1111)

検診希望の方や、がん検診受診券をお持ちの方は、事前予約です。

お問い合わせは健康管理センターへ TEL 053-401-0088

 

注)以下に該当する方は、検診をお断りしています。外来への受診をお願いします。

・妊娠中の方、または妊娠の可能性がある方

・授乳中の方

・心臓ペースメーカーを装着している方

・V-Pシャントを施行した方

・前胸部CVポートを留置してある方

・シリコンやヒアルロン酸、豊胸術をされている方

 

 

<Q&A 超音波検査(エコー)>

乳腺超音波(エコー)検査に関するよくあるご質問をまとめました。

 

Q1.どのように検査するの?

ベッドに仰向けになり、手は頭の後ろに上げた状態になります。

超音波の伝わりをよくするため胸にゼリーをぬり、プローブ(機械の一部)を皮膚にあて乳房全体とその周囲(脇など)を検査します。

 

Q2.痛いの?

無痛で無害な検査です。

妊娠中や授乳中の方でも安心して検査していただけます。

ただし、妊娠中・授乳中は乳腺が発達しており、鮮明に画像が得られないこともあります。

 

Q3.検査前、検査中の注意はあるの?

特にありません。

妊娠中、授乳中、豊胸歴のある方は検査時にお申し出ください。

 

Q4.超音波検査の長所と短所は?

マンモグラフィと同様、触診では解らない『しこり』を見つけ出すことができます。

『しこり』の内部まで見えるので、『しこり』の性質もある程度わかります。

早期がんのサインでもある石灰化を見つける事は不得意です。

乳腺の濃度に影響を受けませんので乳腺が密な人にも適していると言えますが、がんの死亡率を下げる根拠は確認されていません。超音波検査による乳癌検診の有用性を検証する比較試験が現在も進行中です。